「第二回 東京大薪能」深見東州(半田晴久)出演

TOKYO MXテレビ 1999年10月24日放送 あらすじ

都庁都民広場

第二回東京大薪能

都庁の都民広場の薪能会場。

 

薪能とは、屋外で夜に行う能のことを呼ぶようです。古くは、薪の灯りをともして行ったことから、「薪能」ということばが発生したのでしょうね。

 

日本の伝統文化が、無機的で現代的な空間にすっかり溶け込んでいます

 

最先端の現代文化にも溶け込むあたりに、能の普遍的な魅力があるのでしょう。

東京大薪能 会場

会場には、大勢の人々が詰めかけてる様子。

 

今では、東京都民の毎年の楽しみのひとつ、恒例行事になっていますね。

深見東州インタビュー

半田晴久 深見東州

無料で、本来家元も、流派がしなきゃならないことなんだけどということで、一般の方たちに見ていただくと、こういうことがないとすそ野の広がりが少なくなりますよね。若い人もあんまり最近は、年々能を習う人が少なくなっておりますので、大学でも。ですから、どこかで見た人は刺激を得て、興味を持って、また見たり、習おうかなと思ったりするんですけど、見たことないとね、意外に見るとおもしろいもんでね、ですから、一般の人たちが、特に若い人になるべく本物のいいのを見ていただいて、好きになっていただいて、薪能って聞いたことあるし、ポスターは見るんだけども、見るのは初めてっていう人意外に多いんですね。

 

ですから、こういう便利なところでやっぱりやりますと、若い人たちに見ていただくことによってすそ野が広がると。それが将来のせっかくいい文化があり、日本が誇るべき芸術ですからね、これをやっぱり若い人が知って、もう少し日本人であることに自信と誇りを持っていただきたいという気持ちでやっているわけです。

 

日本にはすごいものがあるんだと、経済だけじゃないんだということをね、知っていただく。それにはやっぱりね、能が一番、あの、世界に誇れる芸術ですね。オペラにも京劇にも負けないすごいもんですね。だから、ま、まず能で、外人のインパクト、日本人もそれで目が開いてくれたらいいなと思うんですよね。

 

能「岩船」

能「岩船」
シテ(童子/龍神):深見 東州
ワキ(勅使):工藤 和哉
ワキヅレ(従者二人):高井 松男/梅村 昌功

間(所の者):山本東次郎

笛:中谷  明
小鼓:古賀 裕己
大鼓:柿原 光博
太鼓:三島  卓
後見:辰巳満次郎/山内 崇生

地謡:
渡邊荀之助/広島 克栄/佐野  登/大友  順
小倉伸二郎/和久荘太郎/亀井 雄二/東川 尚史

 

狂言「梟」

狂言「梟」
山伏:山本東次郎
兄:山本 則直
弟:山本 則俊

 

能「紅葉狩」

能「紅葉狩」

シテ(上臈/鬼女):宝生 英照(宝生流宗家)
ツレ(侍女):渡邊 茂人/小倉健太郎/大友  順
ワキ (平維茂):工藤 和哉
ワキヅレ(従者):高井 松男/梅村 昌功

間(共の女、末社の神):山本 則直/山本 則俊

笛:中谷  明
小鼓:古賀 裕己
大鼓:柿原 光博
太鼓:三島  卓

後見:佐野  登/水上  優/小倉伸二郎/和久荘太郎

地謡:
渡邊荀之助/広島 克栄/辰巳満次郎/山内 崇生
伊藤 浩史/高橋 憲正/辰巳 孝弥/澤田 宏司

 

第二回東京大薪能

東京大薪能
深見東州・活動の歴史DVD テレビ放送シリーズ2 たちばな出版

観客数:3,370人


産経新聞 掲載記事

東京大薪能 堪能 摩天楼に優美な世界出現

 1999.10.02 東京夕刊 

 全山紅葉の錦の信州・戸隠山。美女たちの酒宴に通り合わせた平維茂(たいらのこれもち)は誘惑され、しば
し酔いしれ夢心地に。ふと目を覚ますと実は...(能「紅葉狩(もみじがり)」から)。

 昨年に引き続き、九月二十八日午後六時半から、東京・新宿にある東京都庁前の都民広場で、「第二回東京大
薪能」(主催・世界芸術文化振興協会、後援・東京都、産経新聞社)が行われた。

 日中は夏の名残を感じさせる暑さだったが、日が落ちてからは風もなく、野外能には絶好のコンディション。
自動車の騒音もほとんど聞こえず、今年は昨年の倍以上の三千三百七十人の観客が集まり、摩天楼のはざまで能
狂言の優美で力強い世界にひたった。

演目は、最初に世界芸術文化振興協会の深見東州会長がシテを演ずる能「岩船(いわふね)」、続いて狂言 「梟(ふくろう)」(山本東次郎、則直、則俊)、そして宝生流宗家の宝生英照のシテによる「紅葉狩」。

今年、宝生流宗家一行と米ニューヨーク、中国・杭州で演能を披露した深見東州氏は「秋らしく、なじみやすい演目を選びました。東京都の全面的な後援を受け、多くの人に来ていただきました。これからも能を見たこと のない人、若い世代に能狂言の輪を広げていきたいですね。外国でも能楽堂を建てるなど、この世界に誇れる演 劇を積極的に紹介するつもりでおります」と話していた。

《童子》

能「岩船」の前シテ・唐人姿の童子(中央、深見東州)は日本の帝の臣下に宝玉を与えて消えうせる


《龍神》

「岩船」の後シテ・竜神が現れ、宝を満載した船を岸に着けると「めでたき御代は千代まで」とことほぐ

《誘惑》

能「紅葉狩」の前シテ(右、宝生英照)ら美女の面々は酒宴を設け、色仕掛けで平維茂を誘惑する

《静寂》

日ごろの喧噪(けんそう)をしばし忘れ、日本の伝統芸能を楽しむ観客の周りは新宿副都心のそびえ立つ摩天楼
群。なんというコントラスト!

《奮闘》

フクロウのような奇声を上げ、物の怪(け)につかれた弟(左、山本則俊)を療治しようと、兄と山伏(山本東
次郎)が奮闘するが、最後には2人とも...(狂言「梟」)